「C型肝炎飲み薬新薬治療体験談」長年のC型肝炎ウイルスが数週で消え青天の霹靂、完治に至る

〇今度、今村光延さんが、昨年9月発売されたC型肝炎経口新薬の治療をされ、完治されたと聞きましたので、お祝いのご挨拶方々電話インタビューをさせて頂きました。

今村さんは、今回、飲み薬のみのC型肝炎新薬、ダクルインザ(ダクラタスビル)・スンベプラ(アスナプレビル)の治療を昨年9月から開始され、6か月の治療を終了され、完治(SVR)されました。今村さんは長年C型肝炎のインターフェロン治療に挑戦されたものの、副作用などで悩まれ、途中中止を余儀なくされました。その後は、やむなく肝庇護療法を続けておられました。今回、やっとの思いで経口新薬治療をされ、完治されました。今村さんは、インターフェロン治療と比べ“天地の差”、“驚愕の結果”、“青天の霹靂”とおっしゃっています。この今村さんの治療体験は、今後、飲み薬のみの新薬治療を希望されている方々に大変参考になると思います。ご本人のお許しを得て、皆さんの声欄に掲載させて頂きます。

現在、今村さんには当会運営委員としてご協力を頂いております。

【千葉肝臓友の会】

~長年のC肝ウイルスが数週で消え青天の霹靂、完治に至る~ (今村光延さん体験談/電話インタビュー)

Q:今村さん、こんにちは、インターフェロンフリーの新薬治療で完治された由、おめでとうございます。治療の状況をお伺いしたくお電話致しました。お忙しい中、申し訳ありませんが、よろしくお願いします。まず、最初にいつ頃、どのようにC型肝炎に気がつかれましたか?

A:私は昭和24年生まれで、現在66才です。C型肝炎感染の判明は平成9年、48才の時で、今から18年前になります。感染が判明したのは会社の定期健康診断で肝炎感染の疑いが指摘されて、再検査の結果C型肝炎感染が判明しました。ジェノタイプ1b型です。原因は不明ですが、それまで手術・輸血を受けた経験等も無いので、恐らく昔の予防接種の注射法が原因だろうとの医師の判断でした。当時は肝炎に罹患しているとの自覚症状は全くなくて、C型肝炎に関する知識もなく、肝炎マーカ値のGOT,GPT等も基準値内とのことで、定期的な血液検査程度で、様子見で過ごしていました。

Q:今回の治療までは、病状などの推移はどうでしたか? どんな治療をされたのでしょうか?

A:平成14年から都内の大学付属病院に通院して、定期検査を受診していました。当時の治療薬は肝庇薬ウルソの服用のみでした。平成17年頃からGOT、GPTとも3桁の数値、血小板値は10万以下に悪化しました。当時では既にインターフェロン注射治療が行われていましたが、まだ治癒率が低いことや私の血小板値が8万程度に低下していたため、インターフェロン治療が難しいとの担当医の判断でした。

その後の経過を述べますと、
*平成20年2月に、血小板値を上昇させるために脾臓摘出手術を行うことになりました。また、この手術時に肝炎病状については「代償性肝硬変」と判定されました。
*同年10月から「ペグ・インターフェロン+リバビリン」の48週治療を開始しました。その頃、GOTは84、GPTは75,血小板は9万1千でした。但し、治療開始当初から肝炎ウイルスの減少が少なく、その後の減少も顕著にならず、ウイルス消滅が殆ど期待できないと担当医から言われ、又、高熱、だるさ、痒み・発疹等の副作用が強いため、平成21年5月、第28週目で治療を中止しました。

*その後は開業医の肝臓専門医のもとで、ウルソ服用、少量インターフェロンの自己注射、強力ミノファーゲンC注射を継続していました。

*平成24年に千葉肝臓友の会、村田会長からの紹介で、新松戸中央病院(当時)の島田紀朋先生を受診し、主治医として、診断・治療をして頂きました。当時の遺伝子検査等を行いましたが、難治性タイプのため肝臓機能庇護療法、即ち、ウルソ薬服用、強ミノ注射を継続しました。また、C型慢性肝炎から進行した肝硬変であり、CT、MRI、胃部内視鏡の定期的検査を行い、食道静脈瘤肝がん発症の早期発見を図るように受診していました。当時の肝炎治療は例えれば、攻撃権(有効療法)を持たないで、守備オンリー(肝臓庇護療法)の治療でした。日頃の生活は、お酒は付合い程度に飲む程度で、軽運動は肝要とのことで、時々のテニスやゴルフ等をしていましたが、心の隅には解けない不安を抱えたままの生活を過ごしていたと思います。
*その間に今回のインターフェロンフリーの新薬治療開始までに、残念ながら、食道静脈瘤手術を2回、肝細胞がんのラジオ波焼灼術を1回、合計3回の手術を行いました。いずれも早期発見で、腹腔鏡手術穿刺手術のため、体力の負担は少なかったと思いますが、それまでは脾臓摘出手術以外に入院・手術をしたことはなく、ともかく手術は不安なものでした。病状はC型肝炎から肝硬変に進み、体力・ストレスに対する自分自身の不安と、家族に心配を掛けることが一番の気掛かりでした。また、肝硬変の症状進行の予防のため、タンパク質や鉄分摂取について栄養制限が必要であり、妻には食材・食事に手間・面倒を掛けていて感謝するばかりでしたが、自己管理に苦労した思いがあります。

Q:今回は、ダクラタスビル・アスナプレビルの新薬治療をされるに当たってウイルスの耐性変異を調べる遺伝子検査はされましたか?

A:主治医の島田先生から平成26年秋頃からインターフェロンフリーの内服タイプの新薬が適用できる見込みが出てきたとのお話を受けました。代償性肝硬変にも適用できて、副作用はインターフェロン治療より軽く、ほとんど無いはずとのことでした。今まで、肝炎ウイルス根治は期待できない肝庇療法を継続していましたので、一条の光がさしたように大いに期待を致しました。新薬治療適用の検討に当たっては、ウイルスの耐性変異の有無について島田先生のもとで遺伝子検査を実施して頂き、NS3/NS5Aに耐性変異無しでした。ご承知の通りダクラタスビル・アスナプレビルの新薬治療では、ウイルス耐性変異有無で薬の効き方が左右されますので、遺伝子検査が重要です。この治療をされる方は、皆さん必ず検査を受けてください。

Q:治療中はどんな状況でしたでしょうか? ウイルスの消えた時期、副作用の状態、困ったことなど、何でも結構ですから、これから治療をされる皆さんに参考になるようなことがあれば、是非お聞かせ下さい。

A:「ダクラタスビル・アスナプレビル」の新薬服用治療は平成26年9月から開始しました。当初は1週間の入院の上、血液検査、経過診断をうけました。治療開始前の肝機能値は、GOT 64、GPT 42、血小板7.3、アルブミン2.9、肝炎ウイルス量は5.3 Log/ml」でした。私自身驚愕しましたが、その後、肝炎ウイルスは第2週で「不検出」を達成、第3週で若干の検出有となりましたが、第4週で再度「不検出」となり、それ以降新薬服用治療期間終了の第24週、平成27年2月まで「不検出」を達成しました。肝機能値はGOT 31、GPT 21, 血小板9.4、アルブミン4.0に改善され、治療成果に感動しました。
副作用については、服用期間中は肝機能値ALTの上昇はなく、インターフェロン注射治療当時のような高熱、痒み等の副作用はほとんどありませんでした。だるさは少しあったと思いますが、特段の支障はなく、インターフェロン治療の副作用とは天地ほどの差を感じました。
服用治療薬の名称「ダクルインザ」は朝1個服用、「スンベプラ」は朝晩1個ですが、発売元製薬会社は飲み忘れ、飲み間違いのないように1週間単位の服用リストを用意されていて、うまく配慮されていると感心し、重宝しました。昔のインターフェロン注射治療の場合は通院の負担がありますが、インターフェロンフリー新薬の飲み薬は飲み忘れ防止等の自己管理が必要ですが、通院の負担がないのが助かりました。「ダクラタスビル・アスナプレビル」以降のインターフェロンフリー新薬ソバルティーやハーボニー等は治療服用期間が3ケ月となりますので、服用管理(飲み忘れなど)の期間も短くなるので、治療をされる患者にとってはありがたいことだと思います。
私は8月に新薬服用治療終了後6ケ月を経過して、肝炎ウイルス不検出が継続してSVR24を達成できました。今後は肝硬変で痛めた肝臓は肝がん発症等のリスクがありますので、血液検査、定期的精密検査を怠らないように継続したいと思っています。

Q:治療全体を振りかえって、会員の皆さんに参考になるようなことがあれば、お聞かせください。

A:私はC型慢性肝炎が進行して代償性肝硬変となり60才手前でペグ・インターフェロン治療を受けました。残念ながら効力なく中止となり、その後は肝がん発症等のリスクを背負って、肝臓機能庇護療法を継続するばかりで、心底では不安を抱いた状態でした。そのような状況で、昨年9月からのインターフェロンフリーの服用新薬の治療を受けて、肝炎ウイルス消滅が出来たのは本当に青天の霹靂と思える驚愕の結果でした。画期的な医学技術の進歩・新薬開発と、主治医の適切な治療判断とご指導に心から感謝するものです。
*また、私にとっては千葉肝臓友の会(TLC)に参加したことが大変有意義なことだったと感謝しています。肝炎治療についての情報や体験を知る機会が無かったのですが、約4年前に千葉肝臓友の会に参加させて頂き、会員交流会・相談会などで治療体験・情報交換ができて、励ましを得て元気づけられました。
TLCの会報記事や、インターネットのTLCホームページに掲載の情報(肝炎市民講座内容や新薬・医療情報)が大変判りやすいと思います。やはり自分自身で積極的に治療に関する知識・情報を得るように心掛けることも大切と思います。肝炎患者として担当医の診察を受ける際には、医師も多忙であり、聞く内容や聞きたい事項が理解できない、表現できないことが往々にしてあると思いますが、患者自身の知る努力も治療には大事なことと思います。
*C型肝炎は「治る病気」が目前で、今後はインターフェロンフリーの副作用の少ない飲み薬タイプの治療の時代になります。治療期間も3ケ月になっています。医療費も肝炎治療助成制度によって個人負担は少なくて済みます。患者の方々は肝臓専門医の医師と十分に相談・確認のうえ、是非このインターフェロンフリーの新薬治療をして頂きたいと思います。

*TLC事務所で少し電話相談対応をさせて頂いていますが、最近はインターフェロンフリーの新薬治療に関して、一番の関心事項は「副作用は大丈夫?」とのご相談・問合せで、やはりインターフェロン治療当時の副作用を聞いて懸念されている方が多いと思います。副作用は個人差があり、治療選択の判断は患者の自己責任になりますが、私自身の治療体験を述べて、先ずはウイルス根治を優先で判断されるようにアドバイスをしています。

Q: 治療の体験を詳しくお話しくださり有難うございます。今、「友の会」の役員として、患者からの相談対応も分担して頂き有難く思っておりますが、最後に会員の皆さんにおっしゃりたいメッセージなどありましたら、一言お願いします。

A:千葉患者友の会は会員皆様の参加、ご協力を頂き、村田会長以下の事務局メンバーでいろいろな活動をしております。活動は医療制度の改善・肝炎対策法案制定の署名・請願活動や、肝炎市民公開講座・相談会、会誌「さわやかさん」の制作・発行など広範囲に渡っています。また、TLCのホームページは篠田副会長が担当頂いていますが、迅速な医療情報の掲載や、治療方法について判りやすく解説されていると評判が高くて、去る5月からここ数か月、月間の閲覧数が9万件近くとなっています。C型肝炎治療の新薬発表に伴う関心の高さを実感しています。また電話問合せ・相談、Eメールの問合せも全国から、外国からも何件か頂いています。村田会長、篠田副会長以下の事務局メンバー皆様のご尽力・貢献活動には頭の下がる思いで、敬意を抱いています。

ただ、メンバーの年齢も高齢化していますので、友の会会員の皆様でご援助頂けることがあり、活動に参加頂ければ助かりますので、ご協力をお願い致します。
私が肝炎治療のある時期に、60才過ぎの習字手習いをしました。そのときに健康の「健」と楽しむの「楽」を色紙に書いて、居間に飾りました。治療当時の不安の気持ちに対して自分への激励のつもりでしたが、今はその色紙も少し笑顔風で見ることができるかなと思っています。会員皆様におかれて、治療中、またはこれから治療される方への激励、後押しになることを願って私の治療体験談を述べました。肝炎は「治る」時代になりました、今後とも皆さんと共に頑張りたいと思います。

Q:今村さん、有難うございました。大変お時間を取りまして申し訳ありません。今後とも当会の活動にご協力をお願い致します。

(以上)

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