2014年11月5日 日本肝臓学会
日本肝臓学会倫理委員会はこのほど、医薬 品の適正使用について注意喚起を行った。主に保険適用外使用とC型肝炎治療に用いる新薬に関するもので、同委員会では医薬品の保険適用外 使用は原則的に認められないとし、C型肝炎治療では不適切な投与が見られるとして添付文書を確認して対応するよう求めている。
保険適用外使用については、何らかの有害 事象が現出した場合、医薬品副作用被害救済制度の対象にならず、医師や医療機関の説明責任が問われることになる。日本肝臓学会の演題選定 委員会によると、応募演題の審議でも問題になっているという。このため同学会倫理委員会は、原則として医薬品の保険適用外使用は認められ ないとしつつ「施設内の倫理委員会で承認を得た上で、患者さんへの丁寧な説明と同意を求め、副作用が生じた場合の補償などについても対応 するなど多くの課題をクリアしなければならない」として注意を呼び掛けている。
C型肝炎治療の新薬については、「投与を 行うべきではないケースやウイルス性肝疾患の治療に十分な知識、経験を持つ医師が治療を行うという条件が付されているケースがある」とし て、会員には添付文書を十分に確認した上で対応するよう要請している。