〇米アッヴィ社は直接作用型抗ウイルス剤新薬(オムビタスビル+パリタプレビル+リト ナビルの3剤)のC型肝炎治療法について、国内臨床第3相試験の結果を公表した。(2015年2月2日)。同試験の対象となったのは、ジェノ タイプ1b型C型肝炎ウイルスに慢性感染した日本人患者で、インターフェロン治療の対象となる、肝硬変を発症していない高ウイルス量の未治 療患者にこれらの新薬を組み合わせて投与したところ、投与12週後のウイルス学的著効率(SVR)が95%(112例中106例)だったという。アッヴィ社は、日本国内で この治療法を2015年第1四半期までに承認申請する計画という。
〇従来、新薬開発中と報道されていたアッツヴィ社の新薬が愈々数か月中に承認申請されそうである。ジェノタイプ1b型向けのブリストルマイヤーズ社発売中の(ダクラタスビル・アスナプレビル)とギリアド社申請中の(ソフォスブビル+レディパスビル)に加え、今回発表の新薬(オムビタスビル+パリタプレビル+リト ナビルの3剤)のC型肝炎治療法が近い将来実現することとなる。いずれも、著効率は高く、副作用は比較的軽く、経口新薬も複数になり、選択できる時代が来る。