新薬・治療法のトピックス

C型肝炎新薬グレカプレビル・ピブレンタスビル配合錠を国内申請(治療期間8週間、全タイプ/1~6型に効く)アッビー社発表

アッヴィ合同会社は2月14日、C型肝炎経口治療新薬のグレカプレビル水和物ピブレンタスビルの配合錠を日本で承認申請したと発表しました。

〇このC型肝炎経口治療新薬の特徴は、一つは、従来の経口新薬の殆どが12週間治療であったが、8週間と短縮されたことである。又、もう一つの画期的な特徴は、従来の新薬は、1型向けとか2型向けとか、治療対象のウイルスの型が限定されていましたが、この薬はすべてのジェノタイプのC型肝炎治療薬として開発されたことです。

グレカプレビルは、所謂、NS3/4Aプロテアーゼ阻害薬で、ピブレンタスビルは、所謂、NS5A阻害薬であり、夫々、開発名ABT493、ABT530と呼ばれていた新薬である。
用法・用量は、グレカプレビル300mgとピブレンタスビル120mgを含有する配合錠を、1日1回3錠服用して用い、標準治療期間は8週間である。(ちなみに、従来の2型用で併用されていたリバビリンは使わないリバビリンフリーの治療法なので、貧血傾向あるジェノタイプ2型患者には朗報である。)

〇C型肝炎患者の大多数を占める非肝硬変のジェノタイプ1型と2型の患者に対しては、治療期間が短いという点でメリットがあり、ジェノタイプ3~6型の患者に対しては新たな治療選択肢を提供することになる。第3相治験結果も、極めて好成績と発表され、早期の承認が期待される。

〇アッビー社によると、①重篤な腎機能障害(CKD)を持つ患者、②直接作用型抗ウイルス薬(DAA)による前治療で治癒していない患者など、特定の治療課題を持つ患者のニーズに応えることも目的にしているという。

〇関心のある方は、ミクスOnlone 2017/02/16 をご覧ください。

【千葉肝臓友の会】