〇 今回発売されたMSD社のC型慢性肝炎治 療薬バニヘップ(バニプレビル)はテラプレビルやシメプレビルと同系統の新薬で、いわば、第2世代プロテアーゼ阻害薬です。
この新薬は、インターフェロン・リバビリンとの併用薬です。今まで、テラピレビルやシメピルビルで治療したが完治しなかった患者には、再度チャレンジが出来、医療費助成も受けられるとのことです。
✩治験では、インターフェロンが効きやすい遺伝子型患者は、初回治療例で完治率92.2%、 前治療再燃例で94.4%、前治療無効例で100%、との結果が出ているという。。
✩インターフェロンが効きにくい遺伝子型患者は、初回治療例で完治率68%、前治療再燃例では86%、前治療無効例では57%の結果が出ているという。特に、前回治療で無効の患者に対する著効率が比較的高く、有効と云われています。 ご参考までに、QlifeProよりの抜粋記事をご覧ください。 (千葉肝臓友の会)
C型慢性肝炎治 療薬バニヘップを発売-MSD
QlifePro 2014年12月02日
患者数が150~200万人にのぼるC型肝炎ウ イルスMSD株 式会社は11月25日、C型慢性肝炎治療薬「バニヘップ(R)カ プセル150mg」(一般名:バニプレビル)を発売したと発表した。
現在、日本では約150~200万人がC型肝炎ウイルス(HCV)に感染していると推定されているが、感染を知らない人や、知っていても通院しない 人が多いのが現状と言われている。慢性肝炎、肝硬変、肝がん患者の約75%がHCVに感染しており、年間3万人 が肝がんにより亡くなっている。
ジェノタイプ1型のC型慢性肝炎に有効
同剤は、Merck & Co., Inc., Whitehouse Station, N.J., U.S.A.が開発した第二世代のプロテアーゼ阻害剤で、HCVの複製に関わる酵素を阻害する。ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)・リバビリンとの3剤併用療法により、日本人のC型 肝炎患者の約70%を占めるジェノタイプ1型 のC型慢性肝炎に効果を示すと言われている。なお、同剤は日本でのみの発売とな る。
血中HCV RNA量が高値の未治療患者、あるいはインターフェロンを含む治療 法で再燃となった患者に使用する場合は、成人には1回300mgを1日2回、12週間経口投与する。ま た、インターフェロンを含む治療法で無効となった患者に使用する場合は、成人には1回300mgを1日2回、24週間経口投与する。
同社は今後、「バニヘップ」および既存のC型慢性肝炎治療薬を通し、患者や医療従事者の皆に貢献できるよう努力していく、と述べて いる。
(遠藤るりこ)